<愛奴 優香> その62
優香が鞭の痛みに体をくねらせて悶えている。
「・・・」
声にならない吐息を漏らしながら、優香は足をよじっていた。
もちろんこの縛りをされて足をよじれば、股間に通されている麻縄が優香の一番敏感なところを刺激する。
鞭の痛みと敏感なところの刺激で、優香はさらに体をくねらせることになる。

僕の使っているバラ鞭は、叩くとパシーンといういい音がするが、痛みはそれほどではないはずだ。
それでも優香にとっては、十分に辛いらしい。
お尻から背中に当てた鞭の痛みに、まだうめくようにして声を漏らす。
「うぅ・・・」

鞭で叩かれた太もものあたりにも、赤いあとが残っている。
優香の白い肌に赤い鞭のあとが、生々しい。
優香の肌は白くてしっとりとしているから、バラ鞭が吸い付くようになる。
赤い鞭のあとと白い肌のコントラストが、きれいだ。

アメと鞭という言葉があるが、麻縄で縛られて股間縄の刺激と、鞭の痛みの両方を同時に味わっている。
ベッドの上に体を横たえて、しばらくこの両方を味わっていればいい。
僕はその様子を眺めている。
「ふっ・・・ふぅ・・・」
優香の呼吸音が聞こえてくる。
そろそろ縄を解くことにしよう。
「さあ、縄を解くよ」
優香の体を横向きにして、背中の結び目から順に縄を解いて行った。
縄を全部解き終えると、優香は黙って僕にしがみついてきた。
アメだけではなく鞭を与えられることで、優香は僕への依存がさらに強くなるようだ。
しっかりと僕の腕に頬を当てて、強くしがみついている。
体の向きを変えて、優香と向き合った。
ベッドで優香の体についている赤い鞭のあとを僕はさすっていく。
「痛かったか?」
「はい」
はっきりとした声で優香は答えた。
