<奴隷 凛> その49
「手を後ろに回して。凛の体を見せてごらん」
「はい」
凛は、とっても素直ないい子になった。
僕の言葉にそのまま従ってポーズを取った。

「ようし、いいよ」
お風呂の中では、湯気でカメラのレンズがすぐに曇ってしまう。
レンズを拭いてから、僕はまた凛に言った。
「顔を上げて」
凛はうつむき加減だった顔を上げて、僕のほうを見た。
少し恥ずかしくてうれしそうな表情だ。

お風呂から上がって、帰り支度だ。
その凛の様子を、僕はカメラに収めて行く。
凛の後ろ姿は、若い子らしくてとてもすっきりとしている。



帰り支度を終えた凛に、僕は言った。
「どうだった? 今日の調教は」
「・・・」
僕の質問に凛はうつむいたまま答えない。
そんな凛の体を、僕は軽く抱いておでこにキスをした。
「また会おうね」
「はい」
凛は僕の顔をしっかりと見て答えた。
今日の調教を終えて、すがすがしさを感じるほどの表情をしている凛と、手をつないでホテルを出た。
